窓なしのトイレにはメリットが多い?デメリットや注意点も解説

注文住宅を検討している方の中には、トイレの設計で窓をつけるかどうかを悩まれる方もいるのではないでしょうか。

当記事では、トイレに窓を設置しない場合のメリット・デメリットや、トイレを設計する際の注意点を紹介します。これからトイレの設計を考える方は、ぜひ参考にしてください。

トイレを窓なしにするメリット

トイレはにおいがこもりやすいため、一昔前までは換気のために窓をつけるのが一般的とされていました。しかし、現在の家では、建築基準法によって「24時間換気システム」が義務化されており、トイレに窓がなくても換気ができるようになっています。
(出典:国土交通省「快適で健康的な住宅で 暮らすために」

注文住宅で新居を建てる際、間取りの一部である「トイレに窓を設置するかどうか」で悩まれる方もいらっしゃるでしょう。トイレを窓なしにすることで、得られるメリットは多くあります。

ここでは、トイレを窓なしにするメリットを6つ紹介します。

トイレの寒暖差が小さくなる

窓があると断熱性能を下げてしまうため、窓なしのトイレは、寒暖差が小さくなるといったメリットがあります。

窓の中に断熱材を組み込むことはできませんが、壁であれば高性能な断熱材を組み込むことも可能です。窓なしのトイレの場合、壁全面に断熱材を施せるため、窓ありのトイレより寒暖差を抑えやすくなります。

冷暖房を利用する季節になると、室内とトイレの寒暖差につらい思いをしたことがある方もいるでしょう。窓なしのトイレにすることで、トイレをより快適に使用しやすくなる点が魅力です。

防犯面で安全になる

窓なしのトイレは、窓ありのトイレに比べて防犯面で安全になります。警察庁によると、一戸建て住宅の侵入窃盗の侵入口で最も多いのが「窓」であり、全体の53.5%であるとされています。
(出典:警察庁「住まいる防犯110番」

窓の数が多くなるほど、侵入経路も増えてしまうことを考えると、1つでも窓を少なくするほうが防犯面で安全になると言えます。トイレも同様に窓なしにすることで、侵入被害を防止できるので、より住まいの安全性が高まるでしょう。

間取りやデザインの自由度が上がる

窓なしのトイレは、間取りやデザインが限定されないため、自由度が上がります。トイレに窓を設置する場合、どうしても外壁に面した場所にトイレの間取りを配置しなければなりません。

一方で、窓なしのトイレは間取りの制約が少なく、希望の配置が叶いやすくなるでしょう。たとえば、階段下のデッドスペースを活用するなど、より無駄なスペースを排除して住みやすい家づくりをしやすくなる点がメリットです。

デザイン面では、窓があるとどうしても生活感が出やすくなります。「おしゃれでスタイリッシュな印象にしたい」「ホテルライクなイメージにしたい」など、トイレの空間を好みのデザインにしたい場合は、窓なしのトイレのほうが実現しやすいでしょう。

換気扇の換気効率を上げられる

窓なしのトイレは、換気扇による換気効率が上げられるというメリットもあります。換気扇は、トイレ内の空気を屋外に排出する機能があるので、窓がなくても十分に換気することが可能です。

窓があるトイレの場合、屋内と屋外の気圧の関係で、窓からトイレ内に空気が流れ込みやすくなります。そうすると、トイレのにおいが空気の流れとともに、トイレのドアの下にある隙間を通って、家の中に流れ込んでしまう恐れもあります。

「窓はあったほうが換気しやすい」というイメージが強いかもしれません。しかし、トイレにおいては、窓なしのほうが換気効率を上げられるという点を覚えておきましょう。

日光による変色が起きにくくなる

トイレに窓がない場合、日光による変色が起きにくくなります。

窓があるトイレは日光が差し込むため、紫外線によってトイレ内のクロスや設備の変色・劣化が起きやすくなります。窓を小さくする・ガラスにUVカット加工を施すなど、変色を抑える工夫もできますが、窓なしのトイレに比べると劣化する可能性が高いでしょう。

トイレを明るくしたい場合は、照明で十分調整できるので、窓がなくても困ることはないでしょう。

窓にかかる費用を節約できる

窓を設置すると建築費用がかさむため、トイレを窓なしにすれば、窓にかかる費用が節約できます。ハウスメーカーや工務店によって金額は異なるものの、窓を設置しないことで数万円ほど節約できることもあります。

窓を設置する場合、防犯面も考えると面格子や強化ガラスなどの施工が必要なこともあるでしょう。窓なしのトイレなら、その分の費用をクロスや照明などの、インテリアを楽しむ費用にあてることもできます。

トイレを窓なしにするデメリット

トイレを窓なしにすることで得られるメリットは多い一方で、デメリットもあります。トイレの窓を設置するか検討している場合、メリットだけでなくデメリットも押さえておくことで、より後悔のない選択がしやすくなるでしょう。

次に、トイレを窓なしにすることで生じるデメリットを2点解説します。

外の光や空気を取り入れられない

窓がないトイレでは、屋外から空気や光を取り入れられなくなります。窓があれば日中は照明をつけなくても、外からの光である程度の明るさが保たれるでしょう。窓なしの場合は照明がないと暗いため、昼間でも電気をつける必要があります。

また、自然光の明るさは人工的な照明と比べて、温かみのある印象を与えます。トイレの空間をどのような雰囲気にしたいかによっても、窓を設置するかどうかは変わってくるでしょう。

自然な明るさや新鮮な空気を感じられる空間にしたい場合は、窓のある設計にすることがおすすめです。

開放感がなくなる

窓なしのトイレは壁で覆われた空間になるため、閉鎖的で開放感がない印象になるでしょう。特に面積が狭いトイレでは、窓がないことで窮屈に感じやすくなります。

トイレは毎日利用する空間です。トイレに行くたびに気詰まりな思いをしないためにも、圧迫感のある印象が苦手な方や開放感のある空間がお好みの方は、窓を設置したほうがよいでしょう。

トイレを設計するときに後悔しないためのポイント

新築の間取りでトイレを設計するときに押さえておくべきポイントは、換気扇と窓です。

トイレの設計で後悔しないためにも、まずは換気扇の位置を検討しましょう。換気扇は、トイレ内のにおいや空気を排出する役割があります。空気の入り口や流れを考慮して、換気扇の位置を決めることがポイントです。

一般的にトイレのドアの下には、「アンダーカット」と呼ばれる空気の通気口があります。室内の空気がドアの下を通ってトイレ内に入ってくるため、排出口である換気扇はトイレの上部に配置することが多いです。

窓の有無やドアの形状によって空気・においの流れは異なるので、設計時にはハウスメーカーや工務店に相談の上で決めることをおすすめします。

次に考慮する点は、窓の形状です。トイレに窓をつける場合は、「FIX窓(はめ殺し窓)」がおすすめです。

FIX窓とは開閉の必要がなく、窓枠にガラスをはめ込み、固定した窓のことを指します。開閉できないことからトイレの気密性が高くなり、ほかの窓に比べて換気効率がよくなります。FIX窓なら採光を取り入れながら、換気扇の性能も活かせる点が魅力的です。

トイレを設計するときは、換気扇の位置や窓の有無、窓の種類を考慮することで、後悔しない間取りを選ぶことができるでしょう。

まとめ

窓なしのトイレは、間取りやデザインの自由度が高まり、トイレのインテリアを自分好みにアレンジしやすいなど、メリットも多いです。一方で、開放感のない空間になってしまうというデメリットもあります。

トイレを設計するときは、換気扇の位置や窓の形状を工夫して、後悔のない選択をしましょう。後悔のないマイホームづくりは、専門のスタッフに相談するなどして、不安を解消しながら進めていくことが重要です。

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