コラム
建売住宅の間取りで後悔しないために|チェックすべき6つのポイントと注意点を解説

「建売住宅を検討しているけど、どの間取りだと暮らしやすいかわからない」と悩む方は少なくありません。建売住宅はコスパの良さが魅力ですが、間取りの自由度が低いため「実際に住んでみたら後悔した」という声もあるようです。
そこで本記事では、建売住宅でおすすめの間取り8選や、選ぶ際にチェックすべきポイントなどを詳しく解説します。購入後に間取りが合わなかった場合の対処法も紹介しているので、「失敗したくない」と思う方はぜひ最後までご覧ください。
建売住宅でおすすめな間取り8選
建売住宅を選ぶ際に、もっとも生活の快適さに直結するのが「間取り」です。限られた空間をどれだけ効率よく使えるか、家事動線や収納の配置、家族とのコミュニケーションの取りやすさなど、間取りの工夫次第で住み心地は大きく変わります。
ここでは、実際に人気の高い建売住宅の間取りを8つ厳選して紹介します。自分たちのライフスタイルに合った間取りのヒントを見つけてください。
おすすめ1:キッチンと水回りが横並びまたは隣接
キッチンと洗面所・浴室などの水回りが近接している間取りは、日々の家事を効率よくこなすうえで非常に便利です。料理をしながら洗濯機を回したり、お風呂の準備をしたりと、移動が最小限で済むため、特に共働きや子育て中の家庭に人気があります。
動線上にパントリー(食品や日用品の収納スペース)があると、物の出し入れもしやすくなり、片付けの手間も減らせます。間取り図を見る際は、キッチンからどのくらいの距離感で水回りへアクセスできるかをチェックしてみてください。家事のストレスを減らす間取りは、日常の快適さに大きく影響します。
おすすめ2:リビング内階段
リビング内に階段がある間取りは、家族同士のコミュニケーションが自然に生まれやすいのが特長です。2階に上がる際に必ずリビングを通るため、思春期の子どもがいても顔を合わせる機会が増え、安心感につながります。
また、階段を廊下ではなくリビングに取り込むことで、空間のムダを省き、その分リビングを広く使えるというメリットも。視線が抜けて開放的な印象を与える効果もあるため、限られた面積でも広く感じられます。家族との距離を大切にしたい方は、間取り図で階段の位置もチェックしてみるとよいでしょう。
おすすめ3:リビングに併設した畳コーナー
リビングに隣接した畳コーナーは、多目的に使える柔軟さが魅力です。小さなお子さんのお昼寝スペースや、洗濯物を畳む作業場、時には客間代わりとしても活用できます。3〜4.5畳程度のサイズ感が主流で、小上がりタイプなら腰掛けスペースとしても便利です。
和の落ち着いた雰囲気をプラスしながら、リビング全体に奥行き感を与えてくれるのもポイント。間仕切りがあるタイプなら、生活感をサッと隠せるので来客時にも重宝します。家族のライフスタイルに合わせて使い方を変えられる空間として、間取り図でチェックしておきたい項目です。
おすすめ4:玄関吹き抜け
玄関に吹き抜けを設けると、家に入った瞬間に開放感を感じられる空間演出が可能になります。上下階のつながりが生まれることで、家族の気配が感じやすくなり、心理的な安心感にもつながります。
さらに、2階から自然光を取り込める設計になっていれば、日中は照明を使わなくても明るさを確保できる点もメリットです。廊下や階段まわりまで光が届くことで、家全体の印象も明るくなります。
建売住宅ではリビング吹き抜けが少ない分、玄関部分に取り入れている例も多いため、内見時には天井の高さや採光の設計に注目してみてください。
おすすめ5:廊下を極力なくした間取り
限られた床面積を無駄なく使いたいなら、廊下を最小限に抑えた間取りは有効な選択肢です。建売住宅は比較的コンパクトな造りが多いため、玄関からリビングや各
部屋へ直接アクセスできる設計にすることで、居住空間を最大限に確保できます。
例えば、階段をリビング内に設けたり、廊下の代わりにホールで各部屋をつなげたりする間取りが人気です。移動距離が短くなる分、生活動線も効率的になり、日常の動きやすさにもつながります。
図面を見る際は「通路部分が多すぎないか」を意識しながら、どれだけ居住空間が確保されているかを確認してみてください。
おすすめ6:収納重視の間取り
生活スタイルが多様化するなかで、収納力のある間取りはますます重視されるようになっています。まとめ買いした食料品や日用品、増え続ける子どもの荷物、アウトドアグッズなど、家に置いておきたい物が年々増えているご家庭も多いはずです。
シューズクローゼットやファミリークローゼットが備わっていると、散らかりがちな玄関やリビングの整理がしやすく、日常的な片づけストレスも軽減されます。
見学時には「収納の広さ」だけでなく、「どこに配置されているか」「使いやすい動線になっているか」も一緒に確認しておくのがおすすめです。
おすすめ7:リモートワークを意識した間取り
自宅で仕事をする機会が増えた今、在宅ワークに適した間取りは建売住宅でも注目を集めています。例えば、生活空間と分けて使える個室タイプのワークスペースが
あると、Web会議や集中作業にも対応しやすく、仕事とプライベートの切り替えがしやすくなります。
また、大きな窓のそばにカウンターを設けた明るい書斎スペースや、ちょっとしたリフレッシュができるバルコニーとのつながりも、快適な在宅環境をつくるポイントです。
見学時には「集中できる空間の確保」だけでなく、「家族の生活音からどれだけ距離を取れるか」にも注目してみてください。
おすすめ8:衛生面を意識した間取り
帰宅後すぐに手洗いや着替えができるよう、玄関近くに水まわりを配置した間取りは、衛生意識が高まった近年特に注目されています。セカンド洗面台を設けるよりもコストとスペースを抑えられ、実用性も高いことから建売住宅での採用が増えています。
また、室内干しを前提にしたランドリースペースの設置や、バルコニーをあえて設けない設計も人気です。花粉や黄砂などを避けたい人や、小さな子どもがいる家庭にとっても安心できる工夫といえます。見学時は、帰宅動線と水まわりの配置、ランドリースペースの有無にも注目しておきましょう。
建売の間取り図を見る際のポイント6選

建売住宅を購入する際は、見た目の印象だけでなく、間取り図をしっかり読み解くことが大切です。間取り図には、実際の暮らしやすさに直結する多くの情報が詰まっています。
部屋数や日当たり、収納の配置など、確認すべきポイントを押さえておくことで、後悔のない住宅選びが可能になるでしょう。ここでは、見落としがちなチェック項目も含めて、間取り図を見るときに意識したい6つのポイントを紹介します。
ポイント1:部屋の数と広さ
家族構成やライフスタイルに合った部屋数と広さになっているかは、間取り図を見るうえで最初に確認したいポイントです。
たとえば、夫婦だけなら1LDK、子どもが1人いれば2LDKが基本的な目安となりますが、将来的に家族が増える可能性があるなら、余裕をもった部屋数を検討しておくと安心です。
最近では、リモートワーク用の書斎や来客用のスペースを確保する目的で、4人家族でも4LDKを選ぶケースもあります。
部屋の広さについても、LDKは15畳以上、寝室は6〜8畳、子ども部屋は4.5〜6畳が一般的です。実際に内覧する際は、家具の配置が現実的かどうかを意識して空間の広さを体感してみてください。
ポイント2:部屋の方角と日当たり
快適な暮らしには、各部屋の日当たりと方角のバランスが欠かせません。間取り図に記載された方位記号をもとに、リビングや子ども部屋など、長時間過ごす部屋がどの方角に面しているかをチェックしてみましょう。
南向きの部屋は日照時間が長く、特にリビングやベランダに適しています。朝日が入る東側は寝室や子ども部屋に人気で、気持ちよく1日をスタートできます。
一方、西向きの部屋は午後の強い日差しによって暑くなりやすいため、内覧時に時間帯を変えて光の入り方を確認しておくと安心です。北側は日が当たりにくいため、収納や水まわりの配置が多く見られます。日当たりの良し悪しは周囲の建物にも影響されるので、現地での確認も忘れずに行いましょう。
ポイント3:窓の位置
窓の配置は、風通しや明るさだけでなく、家具のレイアウトにも大きく影響します。間取り図を見ながらテレビやソファの位置をイメージすると、窓の数や大きさによって「思ったより家具が置きにくい」と感じることもあります。
風通しを確保したい場合は、1部屋に2か所以上の窓があるか、高い位置に小窓があるかがポイントです。空気の流れをつくりやすく、季節を問わず室内を快適に保ちやすくなります。
また、南・東側に大きめの窓があり、北・西側は控えめになっているかも確認しておきましょう。内覧時には、採光だけでなく、家具とのバランスも意識して窓の位置をチェックするのがおすすめです。
ポイント4:生活動線
間取り図を見る際は、家の中でどのように動くかをイメージしながら、生活動線をチェックしておくことが大切です。特にキッチン・洗面所・トイレなど水まわりの配置が分散しすぎていると、家事のたびに移動距離が長くなり、日々の負担につながります。
また、朝の身支度の時間帯に動線が重なる場所があると、家族同士でぶつかるストレスも発生しがちです。玄関からトイレや脱衣所が見えるかどうか、来客時の視線にも配慮された動線かもチェックポイントのひとつ。
おすすめは、実際の生活を想像しながら、朝起きてから寝るまでの動きを間取り図に書き込んでみることです。スムーズな動線かどうかが、ぐっと見えてきます。
ポイント5:収納の量と位置
収納は「量」だけでなく「配置」も住みやすさを左右する重要な要素です。目安としては、床面積の10〜15%程度の収納スペースがあると快適とされ、各部屋に0.5〜1畳ほどの収納があるのが一般的です。
ただし、玄関・キッチン・洗面所などは物が多く集まりやすく、収納が足りなくなりがちなので注意しましょう。靴やアウトドア用品が多いならシューズクローゼット、食品や日用品が多いならパントリー付き物件が便利です。
収納が集中していて使いにくい動線になっていないかも確認ポイントといえます。内覧時には実際に使う物をイメージしながら、配置や広さが自分たちの暮らしに合っているかをチェックしてみてください。
ポイント6:ライフスタイルの変化に適応できるか
住まいは一度購入すれば、10年・20年と長く暮らすことが多いため、将来の変化に柔軟に対応できる間取りかどうかも重要な視点です。
たとえば、現在はワンフロアで広く使っている空間でも、将来的に間仕切りを設けて子ども部屋や仕事部屋として使えるような設計だと安心です。また、畳コーナーが将来の寝室として活用できるなど、使い方を変えやすいスペースがあるかもチェックポイントになります。
家族の人数や働き方、ライフステージが変わったときに困らないよう、購入時点だけでなく5年後・10年後の暮らしまでイメージしながら間取りを選ぶことが大切です。
建売の間取りで後悔しないための注意点3選
建売住宅は価格や立地の魅力から人気ですが、実際に暮らし始めてから「こんなはずじゃなかった……」と後悔するケースも少なくありません。特に、間取りに関する不満は住み心地に直結します。
購入後に後悔しないためには、間取りを見る段階で注意すべきポイントを把握しておくことが不可欠です。ここでは、間取り選びで失敗しないための注意点を3つに絞って解説します。
注意点1:収納の数と大きさ・量が不足している
収納が不足していると、後からチェストや棚を買い足す必要が出てきて、せっかくの広いLDKが狭く感じてしまうことがあります。特に建売住宅は収納量が控えめなケースも多く、使い方を具体的にイメージせずに購入すると後悔につながりかねません。
玄関やキッチン、洗面所といった物が多く集まる場所に十分な収納があるか、使いやすい場所に配置されているかを事前に確認しておくことが大切です。
間取り図を見るときは、日常的に使うアイテムを「どこに片付けるか」を想定しながら、収納の数・広さ・位置をチェックしてみましょう。
注意点2:生活や家事動線がフィットしない
間取り図上ではよく見えても、実際に住んでみると「洗濯機から物干し場が遠い」「買い物から帰ってきて重い荷物を持ちながら何度も行き来する」など、生活や家事の動線が不便だとストレスが積み重なります。
建売住宅は万人受けする設計になっているものの、自分たちのライフスタイルに合っているかは別問題。現在の暮らしで感じている不満点を洗い出し、「この動線だったら快適そう」と感じる間取りを見極めることが、後悔を避けるカギになります。
購入前には、実際の生活をシミュレーションしながら間取り図を確認しましょう。
注意点3:増築やリノベーションができない場合がある
将来的に子ども部屋を増やしたり、間取りを大きく変更したいと考えることもあるかもしれませんが、建売住宅ではそれが難しいケースもあります。
というのも、敷地の建ぺい率や容積率といった法的な制限をすでに上限まで使っていると、増築ができない可能性があるからです。また、間取りの自由度も注文住宅に比べて低く、大規模なリノベーションには不向きな構造になっていることも。
将来のライフプランに合わせて柔軟な改修を視野に入れている場合は、購入前に建築条件や構造上の制約をしっかり確認しておくことが大切です。
建売の間取りは変更可能?気に入らない場合の対処法
建売住宅でも、まだ建築前の段階であれば間取りの一部を変更できるケースがあります。たとえば、壁の位置や扉の開き方、コンセントの配置といった細かな調整であれば対応してくれる工務店もあります。
ただし、既に建築確認申請が済んでいる場合や、工期に影響が出る内容は対応が難しいことも。理想の間取りに近づけたいなら、購入前に「どこまでなら変更可能か」を具体的に担当者へ確認することが大切です。気になる土地があるなら、まずは相談してみるのがおすすめです。
まとめ

すでに建築が完了している建売住宅の場合、間取りの変更は原則できません。そのため、自分たちのライフスタイルに合わないと感じた部分があるなら、購入後にリフォームで対応することになります。
ただし、建ぺい率や構造上の制限があるため、事前に専門業者へ相談することが重要です。理想の住まいに近づけるためには、購入前にリフォームの可能性も含めた判断が必要不可欠といえます。
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