コラム
広い玄関は本当に必要?メリットや注意点、広く見せるコツを徹底解説

「広い玄関って本当に必要?」と感じている方でも、住んでから「もっと玄関に余裕があればよかった……」と後悔するケースは少なくありません。来客への印象づくりや、靴の脱ぎ履き、収納、介護対応など、実は玄関の広さが暮らしやすさに大きく関わってくるのです。
そこで本記事では、広い玄関のメリットから間取りで注意すべき点、広く見せるための具体的な工夫まで、役立つ情報を幅広くご紹介します。新築やリフォームを検討している方は、後悔しない家づくりの参考にぜひご覧ください。
広い玄関にはたくさんの魅力がある!
玄関は「家の顔」ともいわれるほど、住まいの印象を大きく左右する空間です。ただ出入りするだけの場所と思われがちですが、実は暮らしやすさや将来の快適性にも深く関わっています。特に玄関にゆとりがあると、見た目の印象はもちろん、家族の動線や収納力、将来のライフスタイル変化にも柔軟に対応しやすくなります。
ここでは、そんな「広い玄関」がもたらす具体的なメリットを4つまとめました。来客時の第一印象から日々の使い勝手まで、あなたの暮らしに役立つポイントがきっと見つかるはずです。
来客から好印象を抱いてもらいやすい
玄関は、訪れた人が最初に目にする場所です。とくにちょっとした来客は、家の中に上がらず玄関先でやり取りするケースが多いため、第一印象を左右する空間といえます。
玄関が広々としていると、空間全体にゆとりを感じてもらいやすく、「この家、なんかいいな」と無意識に好印象を持たれやすくなるでしょう。
また、玄関まわりに生活感が出にくいため、急な来客にも慌てず対応できます。訪れる人の目線を意識しながら、収納やインテリアにも気を配ると、より好印象につながるでしょう。
靴の脱ぎ履きが楽 になる
玄関が広いと、家族全員が同時に靴を脱いだり履いたりしても混雑しづらく、朝の忙しい時間でもスムーズに動けます。特に小さなお子さんがいる家庭では、靴の脱ぎ履きに時間がかかる場面も多く、親がかがんでサポートする際もスペースに余裕があると使い勝手が良いです。
また、荷物を抱えたまま靴を履くときや、ブーツなど座って履きたい靴にも対応しやすくなるでしょう。玄関の広さを確保するときは、動線や家族構成を踏まえてレイアウトを工夫するのがおすすめです。
収納スペースを確保できる
玄関が広いと、靴以外のさまざまなアイテムを収納しやすくなる点がメリットです。たとえば、シューズクロークを設ければ、靴はもちろん、傘立てやベビーカー、アウトドア用品、ゴルフバッグといった大型の荷物もすっきり収まります。
収納が充実すると玄関まわりに物が散らかりにくく、いつでも清潔感のある空間を保ちやすくなる点も魅力です。間取りを検討する際は、使用頻度やサイズに応じた収納スペースを玄関内に確保できるよう工夫すると、暮らしやすさが大きく変わります。
介護の際も使いやすい
広い玄関は、将来的に介護が必要になったときにも安心して使える空間になります。たとえば車椅子や歩行器を使う場合、狭い玄関だと方向転換や出入りに苦労することがありますが、スペースに余裕があればスムーズに動けるでしょう。
また、介助する側の動作も取りやすく、身体的な負担を減らすことにもつながります。バリアフリー設計と合わせて考えることで、将来の不安を減らせるだけでなく、誰にとっても使いやすい玄関を目指せるかもしれません。
介護の有無にかかわらず、将来の安心を備える視点で玄関の広さを検討するのがおすすめです。
広い玄関の間取りには注意点も?
広い玄関には多くの魅力がありますが、一方で注意しておきたいポイントもいくつか存在します。実際に家づくりを進めると「思っていたより他の部屋が狭くなった」「掃除の手間が増えた」「なんとなく玄関がごちゃついて見える」といった悩みが出てくるケースも少なくありません。
せっかく玄関を広くするなら、そのメリットを十分に活かしつつ、暮らしやすさを損なわない設計が理想です。ここでは、広い玄関を取り入れる際に注意すべき3つのポイントをご紹介します。事前に知っておくことで、後悔のない間取りを実現しやすくなるでしょう。
他の部屋の間取りが圧迫される
限られた土地のなかで玄関を広く確保すると、その分リビングやダイニング、収納スペースなどが狭くなってしまうケースがあります。とくに30〜35坪程度の一般的な住宅では、数十センチの差が住み心地に影響することも少なくありません。
玄関の広さばかりにこだわると、家全体のバランスを欠いてしまう可能性があります。間取りを検討する際は、他の部屋との広さ配分や生活動線を意識し、優先順位を明確にしたうえで調整することが大切です。
掃除が大変になる
玄関のスペースが広くなると、そのぶん掃除の手間も増えてしまいます。特に土や砂、雨の日の泥汚れが入り込みやすい場所なだけに、面積が広いほど掃除の頻度や範囲が増えてしまうのが現実です。
対策としては、汚れが目立ちにくい色合いや、凹凸の少ない床材、水はけのよいタイルなどを選ぶことで日々のメンテナンスが少し楽になります。デザイン性だけでなく、掃除のしやすさも意識して素材やレイアウトを選ぶと、快適な玄関空間を保ちやすくなるでしょう。
玄関が散らかりやすくなる
スペースに余裕があると「少しくらい置いても大丈夫」と油断しがちで、気づけば靴や荷物が出しっぱなしになり、雑然とした印象になってしまうことがあります。特に家族が多い家庭では、一人ひとりの靴や持ち物が積み重なり、すぐにごちゃついた空間になりやすいです。
玄関が散らかってしまうのを防ぐには、使うものの定位置を決めた収納計画が不可欠です。シューズクロークや可動棚などをあらかじめ設けておけば、広さを無駄にせず、すっきりとした玄関を維持しやすくなるでしょう。
広い玄関を作るための5つのポイント

「広い玄関」とひと口に言っても、ただ単に面積を広げるだけでは理想の空間にはなりません。快適で機能的な玄関に仕上げるためには、間取りのバランスや収納の工夫、設備や素材選びまで、さまざまな視点での検討が必要です。
こでは、広い玄関を無駄なく活かし、暮らしやすさを高めるために押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。これから新築やリフォームを検討する方はもちろん、間取りプランに悩んでいる方も、ぜひ参考にしてみてください。
玄関の面積を決める
玄関を広く設計する際は、「玄関土間」と「玄関ホール」の2つに分けて考えるのが基本です。一般的に、それぞれ約2畳ずつ、合計で4畳以上あれば「広い玄関」と感じられるケースが多いとされています。
ただし、家族の人数やライフスタイルによって必要な広さは変わってきます。たとえば、ベビーカーやアウトドア用品を玄関に置きたい場合は、さらに余裕をもたせる必要があるでしょう。
設計段階では、置きたい物や動線を具体的に想定しながら、無理のない範囲で面積配分を検討して見てください。
収納スペースの使い方を検討する
広い玄関を有効に活用するには、収納スペースのスタイルや配置を事前にしっかり検討しておくことが大切です。収納方法には、靴だけを収めるシューズボックスのほか、大きな荷物も入るシューズクローク、さらに玄関ホールに設ける収納など複数の選択肢があります。
たとえば、ベビーカーやアウトドア用品を収納したいなら2畳前後のクロークが目安です。家族構成や生活スタイルに合わせて、何をどこにどれだけ収納するかを具体的にイメージしながら、最適な収納スタイルを選びましょう。
玄関にあると便利な機能をピックアップする
広い玄関をより快適に使うには、便利な機能や設備をあらかじめ検討しておくことが重要です。たとえば、帰宅後すぐに手を洗える洗面台を設置すれば、動線がスムーズになり衛生面でも安心でしょう。
また、手すりやベンチがあれば、靴の脱ぎ履きが楽になり、小さな子どもや高齢者にもやさしい空間になります。さらに、玄関に使う建材にも注目しましょう。滑りにくい床材や、防汚・防カビ機能付きの壁紙を選ぶことで、掃除の手間を軽減しながら清潔感も保てます。
実用性と快適性の両立を意識して設備を選ぶのがおすすめです。
玄関の室内環境をイメージする
玄関は外気の影響を受けやすく、湿気や寒さがこもりがちな空間です。そのため、快適な室内環境をつくるには、断熱性や通気性に配慮した設計が欠かせません。
たとえば、断熱性能の高い玄関ドアを選ぶことで、冬場の冷え込みを防ぎやすくなります。また、通風窓付きのドアを採用すれば、風通しを確保しつつ湿気やニオイのこもりも軽減可能です。
玄関に窓を設けられない間取りの場合でも、通風機能のある建具を取り入れることで、心地よい玄関空間に近づけることができます。
動線が良さや防犯を意識した玄関配置を考慮する
広い玄関を設計する際は、使いやすさだけでなく「動線」と「視線の抜け方」にも注意が必要です。たとえば、住宅の端に玄関を配置すると、室内の移動距離が長くなり、日常生活が不便になることがあります。
また、来客が玄関から室内を見渡せるような配置では、プライベート空間が丸見えになってしまうことも。そこで有効なのが「クランクイン玄関」と呼ばれる、正面が壁になっているレイアウトです。
視線をコントロールしながら、生活空間の防犯・プライバシー性を高める工夫を取り入れましょう。
コンパクトな玄関を広く見せるコツ5選
「玄関を広くしたいけれど、土地や間取りの制約で面積がとれない」といったときでも、ちょっとした工夫で視覚的な「広がり」を演出することは十分に可能です。ポイントは、面積ではなく「見せ方」と「使い方」にあります。
ここでは、限られたスペースでも玄関を広く、快適に見せるための5つの具体的なテクニックをご紹介します。新築やリフォーム時に取り入れやすいアイデアばかりなので、「広さに妥協したくない」という方はぜひ参考にしてみてください。
ホールよりも玄関部分を広く確保する
限られたスペースで玄関を広く見せたいなら、靴を脱ぎ履きする「玄関土間」の部分を優先的に広く確保するのが効果的です。土間は靴や傘、荷物など物が集まりやすいため、スペースに余裕がないと一気に雑多な印象になります。
対して、玄関ホールは他の部屋とつながっているため多少狭くても窮屈に感じにくいのが特徴です。来客が複数人いても土間が広ければ立ち話もしやすく、見送りや対応がスムーズになります。玄関の印象を左右する部分だからこそ、生活動線も含めて優先的にゆとりを持たせましょう。
奥行よりも横幅を優先させる
限られたスペースで広さを演出するには、奥行きよりも横幅を重視した玄関設計が効果的です。玄関に立ったとき、左右の壁が近いと視界が制限されて圧迫感を覚えやすい一方、横幅にゆとりがあると実際の面積以上に広く感じやすくなります。
横に広い玄関は、家族が同時に出入りする際の動きやすさにもつながり、日常のストレスも軽減できます。間取りを工夫する際は、上がり口の位置やドアの開閉方向にも配慮しながら、横への広がりを意識した配置を取り入れるのがおすすめです。
吹き抜けや勾配天井を採り入れる
玄関を実際以上に広く見せるには、天井の「高さ」を意識するのが効果的です。たとえば吹き抜けや勾配天井を採用することで、縦方向に視線が抜け、開放感のある空間を演出できます。
同じ床面積でも天井が高いだけで、圧迫感が軽減されるのは大きなメリットです。間取りの都合で吹き抜けが難しい場合は、照明をダウンライトにしたり、天井に凹凸をつくらない工夫でもすっきりした印象に仕上がります。
空間全体の「見え方」を意識して設計に取り入れてみましょう。
明るい内装を意識する
玄関を視覚的に広く見せるためには、内装の「色選び」が重要です。壁や床、扉、収納のカラーに白やベージュ、明るい木目調などを取り入れると、空間全体に開放感が生まれます。
面積が同じでも、暗い色より明るい色のほうが光を反射しやすく、圧迫感を軽減できるので上手く採り入れてみましょう。
また、天井に濃い色を使いたい場合は、勾配天井や吹き抜けと組み合わせることでバランスをとるのがおすすめです。
窓を設置して日当たりの確保や目線の抜けを作る
限られた玄関スペースでも、窓を設けることで自然光を取り込み、明るく開放的な印象を演出できます。特に、玄関に入ってすぐ正面に窓があると、視線が奥へ抜けるため、実際の面積以上の広さを感じさせる効果があります。
また、窓が難しい場合は、採光窓付きの玄関ドアを選ぶのも一つの方法です。日差しが入るだけで玄関の雰囲気は大きく変わります。外からの視線が気になるときは、植栽や目隠しをうまく取り入れて、見た目とプライバシーの両立を図りましょう。
まとめ

広い玄関は、来客への印象づくりから日々の動線、収納性、将来の介護対応まで、住まいの快適性を左右する重要な空間です。
本記事では、広い玄関のメリットに加えて、間取りの注意点や設計時のポイント、さらに限られたスペースでも広く見せるための工夫まで、実用的な情報を幅広く解説しました。
暮らしに合わせた玄関設計を早めに検討することで、住まい全体の満足度を高められるでしょう。
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